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頭がいい人の条件

GIGAZINEに、次のような記事があった。

Google世代にとって暗記は時間の無駄 :GIGAZINE

ドン・タプスコット(Don Tapscott)氏曰く、「GoogleやWikipediaなどでいつでも簡単に入手できる情報を、わざわざ暗記するのは時間の無駄」とのこと。確かに、今のご時世、宿題やレポートの模範解答はインターネットを利用して簡単に得ることができる(一昔前も、図書館で仕入れたネタを"丸写し"するのが定石だったが)。かつては、知識があることが頭のいい人の条件だったけど、今となってはそうでなくなったのかもしれない。

そこで、自分なりに頭がいい人について、考えてみた。

「頭のいい人」が持つ能力

L・L・サーストン(Louis Leon Thurstone)によると、知能は7つの因子から構成されている(サーストンの多因子説)。

  1. 文章の読解力(理解力)
  2. スラスラと話すことができる能力
  3. 計算力
  4. 記憶力
  5. 推理力
  6. 空間認知力
  7. 知覚速度

これらの「知能」に、さらに、「創造力(発想力)」と「速読力(文章を速く読む能力)」、「コミュニケーション能力」が加われば完璧だろう。創造力とは、人とは違う方法を試みたり、物事を多面的にとらえることができる(一つの見方にとらわれない)能力のこと。コミュニケーション能力とは、「意思伝達力(思っていることを簡潔にわかりやすく伝える能力)」や「相手の気持ちを推察する能力(空気を読む能力)」などのことで、「スラスラと話すことができる能力」にも通じる。これらの能力を持ち合わせた人が、自分の考える「頭のいい人」だ。

しかし、このうちの「計算力」と「記憶力」の大半はコンピュータで補うことができる。そのため、現代では、これらに代わる能力が必要になった。その代表的な能力の一つが「検索力」だ。検索力とは、知りたい情報についてのキーワードを的確に絞り、少ない時間で検索する能力のこと。そのため、物事の本質を見抜くことができる「洞察力」や「抽象化する能力」が必要になる。これは、上で挙げた読解力(理解力)や意思伝達力にも通じる能力である。

また、得た情報が嘘か本当かを見極める「メディアリテラシー」も重要だ。インターネット上に"100%"正しい情報など転がっていない。むしろ、(アンサイクロペディアのように)嘘か本当かを探る方が野暮だと言われることもあるくらいだ。仮に、その情報に間違いがなくても、内容が偏っているかもしれないし、重大な注意点が抜け落ちているかもしれない。このように、メディアリテラシーはインターネット上から情報を収集する上では欠かせない能力なのだ。

自分が考える「頭の悪そうな人」

例えば、「小学校で英語を教えるのに賛成か」と聞かれて、「先に正しい日本語を理解しなければ、英語を理解できないから反対」と言う人は頭が悪いと思う。「小学生に対して、日本語に加えて英語も教えるのは負荷が大きいので反対」というならまだ理解できるが、誰もが「英語→日本語→理解」という翻訳を脳内で行っているわけではない。むしろ、複雑な日本語を"外側の視点"から見ることで、より理解が深まるだろう。このような「視野の狭い人」は相手の立場にたって物事を考えるのが苦手なんだと思う。

統計などを主観的に解釈してしまう人も頭の悪い人の典型だ。例えば、以下のような記事を見てあなたはどう思うだろうか。

暴力的なビデオゲームが人間の脳を好戦的にすることが、ミシガン州立大学(MSU)の研究により明らかになった。この研究では、fMRIシステムを用いて、一人称視点シューティングゲーム「Tactical Ops: Assault on Terror」をプレー中の男性13人の脳の活動を計測した。その結果、被験者11人のfMRI画像には、脳内で攻撃的思考が活発化していることを示す反応が「幅広く観察された」という。研究者らによると、このような脳の活動パターンを誘発しているのは、被験者らが仮想世界で経験した暴力だと考えられるという。

CNET Japan

これを見れば、「暴力的ゲームが人を凶暴化させる」と思い込んだ人もいるかもしれない。ただし、この研究では、あくまでもプレー中のみの脳内活動を観測したのであって、その後の振る舞いや脳の状態までは報告されていない。また、被験者数もたった13人しかいない(通常はこれだけの人数で結論付けることはしない)。
このように、「ミシガン州立大学」だとか、「fMRIシステム」などというキーワードに騙されて、もっと重要な部分を見過ごしてしまうこともある。

こちらは、ハーバード大学が行った同様の検証だ。

ハーバード大学の2人の研究者によると、暴力的なゲームを体験した子どもは日常世界でも暴力的な振る舞いをするということを示すデータは得られなかったという。
〜中略〜
この調査は、約1200人の子どもを相手に「Grand Theft Auto」などの暴力的なゲームと、「The Sims」などのそれほど暴力的ではないゲームを体験させ、その後の振る舞いを調べた。Lawrence Kutner氏とCheryl Olson氏の2人の心理学者は、暴力的なゲームをプレイすることはほとんどの子どもにとって、ストレス発散に過ぎないとの結論に達している。もちろん、暴力的なゲームを数時間プレイした後に遊び半分の攻撃性を見せた子どもも中にはいたが、武道アクション映画を観た後の子どもが見せる反応と同じレベルだった。

CNET Japan

これならば、信用できるだろう。心理学というのは、医学の中では未だ不確かな分野だけど、被験者数が1200人ともなれば、おおむね普遍的な結果が得られたと言える。このように、科学者の研究報告であっても、十分に信用できるとは限らないのだ。

また、詭弁を多用する人も頭が悪いといえる。Wikipediaにその例があるので、一部紹介する。

A「反撃される覚悟が無いなら、いじめなんてやるな」
B「なら反撃される覚悟があれば、人をいじめて良いって事になるな」

Wikipedia

詭弁 :Wikipedia

これは、A「セイウチは脊椎動物である」に対し、B「セイウチでなければ脊椎動物ではない」というのと同じ論理だ。当然、脊椎動物はセイウチだけではないから、脊椎動物だからといってセイウチだとは限らない。つまり、"いじめてはいけない理由"は"反撃される覚悟が無いから"ということだけではないから、Bの反論は詭弁になる。

相手の主張に少しでも違和感があれば、まず疑う、次に自分で調べる、そうすれば、これらの詭弁に騙されなくなるだろう。詭弁の他にパラドックスも参考になる。
パラドックス :Wikipedia
科学的方法 :Wikipedia

Wikipediaの「詭弁」から、もう一つ頭の悪そうな人の例。

A「私達は、罪なき善良な社会的弱者により一層の苦痛と不幸を強いるだけのB知事の残酷で無慈悲で恥知らずな政策に、知性と良識ある者なら当然そうするように反対の意を表明しました。しかしB氏は極めて嘆かわしく、そして愚かしい事に私達の訴えを退け、その幼稚な頭で考え付いたお粗末な政策を実行に移したのです。B氏のような人心を顧みず傲慢で冷酷で知能の著しく欠如した人物や、無思慮かつ無責任にもB氏を知事に選んだサル以下の知能しか持たない愚昧な市民の軽率な蛮行によって、この町はますます住みづらくなったように思えます

Wikipedia

ここまで露骨に話をする人はそうはいないだろう。

上記の文章をまとめると以下のようになる。

A「私達は、B知事の政策に、反対の意を表明しました。しかしB氏は私達の訴えを退け、政策を実行に移したのです。B氏のような人物や、B氏を知事に選んだ市民によって、この町は住みづらくなった」

頭のいい人が持つ能力のところでも書いたように、このように、論点を整理し、抽象化することで、物事の本質がわかりやすくなる。

この「頭が悪そうな人」の例に該当した人はいるだろうか。もし、バッチリ当てはまっていても気にしなくていい。これから気をつければいいのだから。

天才になりたければ、天才のふりをすればよい

〜サルバドール・ダリ〜

どうでもいいこと

実は、更新しないまま2週間経過するのはこれで2回目。今度からは拾った小ネタ記事を載せるんじゃなくて、定期的に「思ったこと」を書いてこうかなと思ってる。

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